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コラム、トピックス

ナノプラスチックって何?

環境課題の基本

海や大気などで問題視されている粒径1 µm(マイクロメートル=1000分の1㎜)から5 mmのマイクロプラスチックよりもさらに小さい1μm未満の「ナノプラスチック」が注目されています。ナノプラスチックの定義には複数の見解がありますが、現在は粒径1 nm(ナノメートル=100万分の1㎜)〜1 µmの粒子を指すことが多く、この範囲の粒子は水中で安定して分散する性質をもつため、環境中での挙動を考える上で重要とされています。

研究により、河川水1リットルあたりに数千万個ものナノプラスチックが含まれる可能性があることが報告されています。これらはポリエチレンやポリプロピレンなど日常的に使用されるプラスチック由来であり、環境中に広く分布していると考えられています。

ナノプラスチックは非常に小さいため、生物の体内に入りやすく、物理的な障害や化学物質による毒性が懸念されています。マイクロプラスチックよりも高いリスクをもつ可能性があるため、その存在量の正確な把握と毒性評価が今後の重要な課題です。