Database
ニューヨーク大学医学部の環境医学および小児科の教授らによる胎児、乳児、成人の便のマイクロプラスチック(MP)含有の検査分析研究が2021年に公表されています。その検出結果によると、乳児の便サンプルからは成人のサンプルの10倍の量のMPが発見されました。その数値をもとに乳児の食事から一日の平均摂取量を推定すると、乳児は体重1キログラム当たり平均3万6000ナノグラムになり、成人の約14倍に相当することが明らかとなりました。
乳児は哺乳瓶やおしゃぶり、プラスチック製の食器やおもちゃなど、日常的にプラスチック製品に触れる機会が多いため、これらが主なマイクロプラスチックの摂取源であると指摘されています。
この研究結果などから、乳児は成人と比較して体内にマイクロプラスチックが多く蓄積されることが確認されています。今後は、乳児の健康への影響評価や、プラスチック製品の安全性に関する調査、研究が一層重要になっています。